そうした流れのなか、各大学の入試においても英語外部検定の採用が増加している。新テストは現・中学3年生からが受験対象だが、それ以前の受験生にとっても、英語外部検定への挑戦は入試対策の1つとなっているのだ。
▽検定結果が「出願資格」「加点」「得点換算」などに
では、英語外部検定利用入試とは、いったいどんな内容なのか。
ざっくり言うと、いずれかの検定において指定の基準をクリアしている学生が、出願や入試判定において優遇を受けられるというもの。多くの制度で複数の検定を対象としており、最も多く利用されているのは英検(推薦・AO入試の外部検定利用入試のうち96.2%/一般入試の同91.8%)で、TOEIC(R)やTOEFL(R)、TEAPなどの採用率も高い(旺文社調べ)。
もう少し具体的に、外部検定利用入試の主な実施方法を3つ紹介しよう。1つめは、指定の外部検定の級・スコアをもっている者に「出願資格」を与えるものだ。例えば関西大では、18年度入試から経済学部と政策創造学部の一般入試において、「英検2級以上」など8種類の英語外部試験のいずれかの基準をクリアした人のみ出願できる「英語外部試験利用方式」を導入する。
2つめは、指定の外部検定の級・スコアに応じて大学独自試験の総合点に「加点」する方式。例えば、東京理科大が18年度入試から開始する「グローバル方式入学試験」では、出願条件として6種類の外部検定の基準を設定し、選抜においては級・スコアに応じて大学独自試験に加点を行う。英検の場合、準2級以上あれば出願可能で、それが2級なら10点加点、準1級以上なら20点加点される。