厳しい暑さが続く中、男性にも日傘を差してもらおうと、埼玉県温暖化対策課と日本洋傘振興協議会が男性用日傘を使用するよう呼びかけている。県職員らで「日傘男子広め隊」を結成し、隊員が通勤時に使用するなどして普及啓発に力を入れている。
同課によると、県内はヒートアイランド現象と地球温暖化の影響により、この50年間で猛暑日の日数が約7倍になっており、熱中症による救急搬送者の過去5年間の年平均は3千人を超える。昨年の搬送者2557人の約7割を男性が占めており、女性に比べて暑さ対策をしていないことが原因になっているのではないかと分析している。
環境省の「まちなかを涼しくしよう!」のパンフレットでは、日差しを遮ることで体感温度が5~7度低下するといい、同課は熱中症対策として日傘の使用を推進している。
晴雨兼用日傘20本を県に寄贈した同協議会は「『恥ずかしい』とか『荷物になる』といった心のハードルを下げたい」としている。県は効果を測定してホームページで結果を公表するなどし、「日傘男子」が増えるように取り組んでいくという。