チェ・ゲバラ自身が撮影した写真240点を展示  

ポスターを背に写真展について語るカミーロ・ゲバラ・マルチ氏
ポスターを背に写真展について語るカミーロ・ゲバラ・マルチ氏【拡大】

  • カミーロ・ゲバラ・マルチ氏
  • 1959年に来日したゲバラは平和記念公園の写真などを残しているc 2017 Centro de Estudios Che Guevara
  • ゲバラが撮影したキューバc 2017 Centro de Estudios Che Guevara

 1959年のキューバ革命で、フィデル・カストロ前国家評議会議長(享年90)とともに中心的な役割を果たしたチェ・ゲバラ(同39)。伝説的な革命家が1967年10月にボリビア山中で最期を迎えてから、半世紀がたとうとしている。没後50年という節目の今年、ゲバラ自身が撮影した約240点の写真を集めた『写真家チェ・ゲバラが見た世界』が、9日から東京都渋谷区の恵比寿ガーデンプレイスで開催される。27日まで。

 若かりし頃のゲバラには、カメラマンとして生計をたてていた時期がある。戦いに身を投じてからもカメラは手離さず、数多くの場面を記録した。キューバ革命後の1959年7月には、キューバ使節団の団長として来日し、広島を訪問。平和記念公園で献花した。原爆ドーム、原爆資料館も訪れ、平和記念公園の写真などを残している。このときゲバラは妻に宛て「平和のために断固闘うにはこの地を訪れるべきだと思う」とのはがきを出している。

 今回の写真展では、ゲバラの長男、カミーロ・ゲバラ・マルチ氏(55)の協力を得て、来日時の写真をはじめ、生前のゲバラがファインダー越しに見つめた世界を、日本で初公開する。

 写真展に合わせて来日したカミーロ氏は、ハバナにあるチェ・ゲバラ研究所のコーディネーターを務めており、主に情報発信を担当している。がっしりした体格、印象的な瞳はゲバラをしのばせる。今回のためにさまざまな写真を用意したカミーロ氏は、展示内容について次のように説明する。

 「チェ・ゲバラの写真には、首からカメラをぶら下げている姿がよくありますが、実際に彼が撮った写真を見たことがない方が大勢います。非常に興味を持っていらっしゃる方もおり、どのような写真を撮っていたのかを皆さんに見ていただきたいですね。私自身は5歳のときに父を亡くし、はっきりとした父の記憶はないのですが、彼の人生、歴史、また、知られざる一面を皆さんに知っていただければと思います。写真を通して、年代順別に彼の人生を分かっていただける、ひとつの写真を通しての自伝のような形になっております」

 「わたしが好きな写真はいくつもあるのですが、彼が自分で(セルフタイマーを使って)自分自身を撮っている写真、いまでいう“自撮り”した写真が好きですね。キューバ革命の戦いの最中やコンゴ、ボリビアでの写真もあります。(キューバの)工業大臣時代に様々な工場を視察し、仕事のリポートを兼ねた写真も残しています。また、若いころにオートバイで(母国の)アルゼンチンやラテンアメリカを回ったときの写真も興味深いですね。それぞれの写真の裏に、彼にとっての意味のあるエピソードがあり、写真を通して年代別の彼を見ることができます」

 ゲバラはブエノスアイレス大学医学部生だった頃や卒業後の南米旅行で、資産家や外資が豊かな一方、先住民や農民、鉱山労働者が赤貧に苦しむ姿に強い衝撃を受けた。グアテマラでは、ときの政権が米国をバックにした勢力に倒される場面を目のあたりにしている。その後、メキシコでカストロと出会い、キューバ革命に突き進む。曲折の末、行軍中だったボリビア山中で同国軍に拘束、銃殺されたが、傍らには常にカメラがあった。

 2015年にキューバと米国は54年ぶりに国交を回復し、国際情勢もゲバラが生きた時代とは大きく変わっているが、歴史の転換点を迎えたいま、ラテンアメリカ史を振り返るうえでも貴重な機会となりそうだ。→ 公式サイト

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