パーキンソン病のサルにiPS移植で症状改善 京大チームが発表 安全性も確認


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 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経の元になる細胞を作ってパーキンソン病のサルの脳に移植し、最長2年間観察した結果、症状が改善し、腫瘍ができる異常も起きなかったと、京都大の高橋淳教授のチームが30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 チームは2018年度、患者に移植する治験を計画。霊長類で長期の解析結果が出たのは初めてで「有効性と安全性が確認できた」としている。

 パーキンソン病は脳の神経伝達物質ドーパミンを出す神経細胞が減り、手足の震えや体のこわばりなどが起こる難病。根本的な治療法はないため、他人のiPS細胞から作った細胞を移植し、神経を補おうとしている。

 チームは、神経の元になる細胞を人のiPS細胞から作り、パーキンソン病のカニクイザル8匹の脳に移植した。

 すると、手足の震えが改善して活発に動くようになる傾向が見られたほか、経過を最長2年間観察したところ、がん化する可能性のある腫瘍などができなかった。

 今回、パーキンソン病患者のiPS細胞から作った細胞と、健康な人から作った細胞をサルに移植し、同じような結果が得られ、健康な他人のiPS細胞を利用する予定のチームの手法に問題はないと判断。免疫抑制剤で、移植時の拒絶反応を抑えられることもサル同士の細胞の移植実験で確認した。

 チームは医師主導治験による移植手術を、18年度に京大病院の審査委員会や国に申請し、同病院で実施する予定。

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