残業上限規制、初めて明記 厚労省分科会、「働き方改革」関連法案要綱を提示 (1/2ページ)

「働き方改革」関連法案の要綱を提示した労働政策審議会分科会=8日、東京都港区
「働き方改革」関連法案の要綱を提示した労働政策審議会分科会=8日、東京都港区【拡大】

 厚生労働省は8日の労働政策審議会分科会で「働き方改革」関連法案の要綱を提示した。残業時間の上限規制といった長時間労働抑制策や、非正規労働者の待遇改善を目指す同一労働同一賃金が柱。残業の上限時間を初めて明記した。政府は関連する法律の改正案を今月下旬に召集される臨時国会に提出する方針で、最大の焦点になる。

 法案には一部専門職を残業代支払いなど労働時間規制から外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)や裁量労働制拡大が含まれ、労働組合や野党が「残業代ゼロ」と強く反発。政府は高プロについて、対象者の健康確保措置拡充といった連合の修正要請を受け入れて法案に反映させ、理解を得たい考えだ。

 要綱によると、長時間労働を減らすために労働基準法を改正し、残業時間の上限を原則として「月45時間、年360時間」と明記する。繁忙時の例外として最長で「月100時間未満、年720時間」として、罰則も設ける。

 非正規労働者の待遇改善のため、同じ仕事には同じ賃金が支払われるべきだとの「同一労働同一賃金」の実現を掲げ、労働契約法やパート労働法などを改正。仕事内容が同じ場合には均等待遇を確保することや、待遇差がある時は非正規労働者に理由を説明することを企業に義務付ける。

 労働時間等設定改善法を改正、終業から次の始業までに一定の休息を設ける「勤務間インターバル」導入の努力義務も盛り込む。

 高プロや裁量労働制拡大を含む労基法改正案は2015年に国会提出されたが、野党の反対で審議入りできなかった。政府は既存の改正案を撤回した上で残業規制を盛り込み、一本化して再提出する方針だ。

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