「私の仕事はなくならない」と考えている人の誤算 肉体労働だけが残る時代の到来 (3/5ページ)

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  • 鈴木貴博『仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること 』(講談社+α新書)

 「私は大丈夫」という誤算

 大半の人が「自分の問題ではない」と誤解する最大の理由は、過去の「仕事消滅」は知識階層の問題ではなかったからだ。

 これまでも工場で人間の仕事が機械に置き換わるとか、オフィスで導入されたシステムで事務員の仕事が大幅になくなったということが無数に起きてきた。

 だからこの現象について大企業の管理職コースをあゆむキャリア正社員は「機械に仕事を奪われるのは肉体労働者や非正規雇用労働者にふりかかる問題だ」と捉えてきたのだが、それは正確ではない。

 これまでの20年間、産業界に起きてきたことは上記の表現とは少し違う。実際に起きてきたことは正確には「正社員の仕事をコンピューターが覚え、そのことによって正社員の仕事が大量に減って、非正規社員の仕事ばかりが増えてきた」という現象である。

 15年以内に直接的にキャリア正社員を脅かす

 昔は現場でも頭をひねって考えて対応しなければいけない仕事がたくさんあって、だから企業の末端には正社員がたくさんいて仕事の問題を解決してきた。ところが工場の生産ラインではLSIチップを搭載した工作機械が熟練工の仕事を覚え、オフィスではシステムが一番いい働き方をしている正社員の仕事を覚え、それまで難しい仕事だったものが「機械のサポートをうければ熟練度の低い従業員でもできる仕事」に代わってしまった。

 実はこれが、日本企業が終身雇用や年功序列をやめた最大の原因である。1980年代、企業の中に正社員の仕事が100あったとすると、2010年代にはそれが30ぐらいになり、70の仕事は非正規社員でこなせるようになった。だから昭和の時代にあれほどあった課長のポストが今はなくなり、大企業は役職定年やリストラなどで社員の数を減らすことにやっきになっているのだ。

「頭脳労働が先に消滅し、肉体労働が残る」という誤算

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