アメリカ西部開拓時代の象徴といえばカウボーイ。悠然と馬にまたがり、荒野を駆け抜ける姿は、西部劇などでなじみ深い。広大な大地と自然に身を委ねるカウボーイの生き方が今、改めて日本人を魅了している。元気なシニア世代をターゲットに、“カウボーイ”を組み込んだ海外旅行が登場したり、脱サラしてカウボーイになり、体験談を出版した人も。その奥深い魅力を聞いた。(木村郁子)
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現在もアメリカやカナダなどで、馬や牛を相手に牧畜に従事するカウボーイは、子供たちの憧れの職業という。
「まるで西部劇の世界」「日常では味わえない高揚感」。大手旅行会社「エイチ・アイ・エス(HIS)」は今年7月、こんなキャッチコピーで、カナダのカウボーイツアーを企画した。100年あまりの歴史を誇るカルガリーの祭典「カルガリースタンピード」は、10日間で100万人以上が訪れる一大イベント。4頭立ての馬車で疾走するレースや、暴れ馬を乗りこなすロデオなどがあり、各地のカウボーイが賞金をかけた真剣勝負に、参加者は酔いしれた。