【Luxeな日本~地元発】焼いて、いぶして… 進化する梅干し 佐伯桃子 

くんせいの梅干し。香りがたまりません。持っているのは筆者
くんせいの梅干し。香りがたまりません。持っているのは筆者【拡大】

  • 試食できる多彩な梅干し。目移りしてしまう
  • オリーブオイルで漬けた梅干し。つやがあって食欲をそそられる
  • 進化した梅干しを試そうという人がたくさん訪れている
  • 佐伯桃子

 夏の疲れが出るこの時期。梅干しの酸っぱさがほしくなる。いわずとしれた平安時代から保存食や薬として親しまれてきた日本の伝統食だが、最近はユニークな進化形が続々登場しているという。

 進化形? はちみつ漬けは知ってるけど。さっそく、東京・日本橋のコレド室町で9月24日まで開かれている「立ち食い梅干し屋」を訪ねた。白木のカウンターにはお客さんがずらり。全国各地から取り寄せた15種類から1粒を選び、350円で試食できる。よし、味見をしてみよう!

 まず、焼き梅干し。なぜ、これまで焼かなかったのだろうと思うほどうまみが濃縮されて甘みさえ感じる。くんせいや、にんにくがきいたオリーブオイル漬けはワインが欲しくなる。キムチと漬けた梅干しはさわやかな辛さと酸味で気分爽快!

 この日は見かけなかったけれど、外国人客もよく訪れるとか。強烈な酸味は苦手でも、こういう味わいには舌鼓を打つ人が多いそうだ。

 唾液の分泌を促し、保存期間も長いので、災害時には重宝されている。店では携帯非常食「備え梅」を販売、好評だという。まだまだ何かできそうで、豊かな可能性を感じる梅干し。私も何か考えてみようかしら。

 【luxe(リュクス)】 フランス語で元の意味は「贅沢」。最近は優雅で上品でありながら、洗練された贅沢なもの・ことなどの意味で使われる。

<プロフィル>

 さえき・ももこ NHK出身。「おはよう日本」「ゆうどきネットワーク」などを担当。現在はNHK総合「ニュースシブ5時」に出演中。

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