コンビニの「サラダチキン」を食べるバカ 幸せになれない「ダイエット教」の呪縛 (2/4ページ)


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 本当に走るのが好きで好きでたまらない、ジムでワークアウトするオレ、サイコー! みたいに思うのであれば、体を鍛えまくればいいのだが、正直面倒ではないか? 「あぁぁ、今日は会社帰りにジムへ行かなくちゃ……でも、すげー豪雨! どぉしよぉ~」なんて状況の場合、自宅から2駅前で電車を降りてジムに行くよりも、家の最寄り駅にパッと着いてチャーシュー麺でも食ったら、さっさと帰宅したいところだろう。部屋着に着替えてゆっくりニュース番組でも見て、風呂入って寝たいわ、なんて思うのが、本来自堕落な存在である人間の性なのだ。

 もうね、世のオッサン・オバサンは無駄にダイエットしなくて結構! アメリカなんかに行けば、「お前とコビトカバ、どっちのほうが重い?」みたいなオッサンやオバサンがそこらへんを歩き回り、巨大ホットドッグや1リットル近い巨大紙コップのドリンクなんかを口にしている。「ダイエット・コークだから太らないもんね」なんて言いながら、特大バーガーとチェダーチーズまみれの山盛りポテトをわしわしと食い続ける。

 「痩せてないとイケてない」という呪縛

 で、私はそれでもいいと思っている。いったい何なのだ、昨今の日本の風潮は! 「イケてるビジネスマンはやせている」的なビジネス書もどきが売れたり、「貧乏人は炭水化物ばかり食ってるからデブ」「エグゼクティブ層は腹を満たすために食べるのではなく“健康”を獲得するために野菜を食べる」と批評したり、いちいち差別的に断じて、危機感を煽るような空気は気色悪くて仕方がない。

 しかし、「イケてるビジネスマン」ワナビーのバカはそうした風潮にすぐに食いつく。そして、せっかくの外食なのに妙に高いだけで大してうまくもないサラダのみで済ませたり、コンビニの「サラダチキン」を食っては「時代は糖質オフだよね」なんてホザいたりするのだ。

 いい年をしたオッサン・オバサンは、もう「痩せていない人間はイケてない」みたいな呪縛から解放されてはいかがだろうか。痩せているほうが確かに自分を律する人に見えるかもしれないが、結局人生というものは、いかにストレスを減らすか、ラクに生きるかを考えるのが肝要なのである。あとは、いかに「競争」に晒される機会を減らすか。そうした意識を持つことこそ、幸せな人生を送るための第一歩だと、私は考える。

ジムに行っても競争だらけ…

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