田園都市線で増え始めた「負け組物件」 価値が下がる“かつての新興住宅街” (5/5ページ)

人口減や都心回帰で、今は人気のエリアも価値がジリ貧に?(写真はイメージです)
人口減や都心回帰で、今は人気のエリアも価値がジリ貧に?(写真はイメージです)【拡大】

 駅から遠い物件は価値が維持できない

 田園都市線の例を挙げましたが、もちろんこれと同様のことが全国至るところで発生します。電車で都心から離れていけばいくほど、不動産価格の下落幅に角度がつきます。さらに、駅から徒歩圏内でない物件となると、ますます価値は下がっていくでしょう。

 また、これまでは比較的人気のあるターミナル駅周辺であれば、駅まで徒歩20分程度でも、高額で取引されている不動産がありました。しかし、将来的には都心3区などの一部エリアを除き、駅から遠い不動産のブランド価値は、剥落するところが増えていきます。

 現に、最近では駅前や駅直結のマンションがよく売れています。駅直結マンションに引っ越してくる人の中には、もともと、その駅周辺(徒歩30分圏内)の住宅街の一戸建てに住んでいたものの、家族の自立とともに使わない部屋が増えていき、また利便性を享受するため、そちらを売って移住してきた中高年層なども目立ちます。車を持たない人も増えている今、駅から遠い不動産でも価値が維持され、売れていく時代はとっくに終わったのです。

 長嶋 修(ながしま・おさむ)

 不動産コンサルタント。1967年生まれ。広告代理店、不動産デベロッパーを経て、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「不動産調査 さくら事務所(現 株式会社さくら事務所)」を設立。『5年後に笑う不動産 マンションは足立区に買いなさい!』『不動産格差』『不動産投資 成功の実践法則』など著書多数。

 (不動産コンサルタント 長嶋 修)(PRESIDENT Online)

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