ランドスキップ、動画配信サービスで「風景」流通 心のケアや購買促進に効果 (1/2ページ)

会議室にかけられたランドスキップのバーチャルウィンドウと、同社の下村一樹社長
会議室にかけられたランドスキップのバーチャルウィンドウと、同社の下村一樹社長【拡大】

 目の前を横切るのは首都高速の高架橋。その向こうには果てることがないように立ち並ぶビル-。シラカバ林が美しい北海道の田園風景の中で子供時代を過ごし、就職のために上京した下村一樹氏は、マンションの窓から望む景色に絶句した。「風景によって、こんなに生きづらさ、働きづらさを感じるのか」

 風景を流通させることで心癒やされる環境をつくりたいと、下村氏は2015年6月1日の「景観の日」にLandSkip(ランドスキップ、東京都港区)を創業し、4K撮影された風景動画の配信サービスを提供している。風景を映し出す大型スクリーン「バーチャルウィンドウ」は、成田空港のビジター・サービスセンター(外国人訪日客向けの案内所)やアンテナショップ、高級老人ホームなどで導入されている。

 風景動画は、富士山のような名所だけでなく、雪景色や郷愁を誘う田舎風景など2000コンテンツ以上をそろえる。定点から捕らえた動画で、風に枝葉や水面が揺れたり、雪や桜が舞い落ちるといった動きがあり、実際に窓から景色を眺めるような映像が映し出される。

 用途や時間帯、季節に合わせて適切な動画を配信することも可能。例えばアンテナショップでは乳製品フェアに合わせて乳牛のいる風景を映せば、購買を促す効果が見込める。談話室にバーチャルウィンドウが設置された高級老人ホームでは、入居者の心のケアだけでなく、懐かしさを感じさせる風景動画をきっかけに入居者の間で会話が生まれ、介護スタッフの業務軽減につながっている。

患者に“青空や星空”を提供