ノーベル文学賞は日系英国人のカズオ・イシグロ氏 (2/2ページ)

カズオ・イシグロ氏(長尾みなみ撮影)
カズオ・イシグロ氏(長尾みなみ撮影)【拡大】

 若いころにミュージシャンを目指したが、作家に転身。執筆は英語で行い、人間が意思を通わせることの難しさや記憶の不確かさを浮き彫りにする作品で高い評価を得た。82年に英王立文学協会賞、89年にブッカー賞を受賞し、一気に名声を確立。多くの作品が映画化や舞台化されている。

 スウェーデン・アカデミーのダニウス事務局長は「完成度の高い作家だ」と評価した。

 授賞式は12月10日にストックホルムで行われ、賞金計900万スウェーデンクローナ(約1億2500万円)が贈られる。

 有力候補と目された村上春樹氏は受賞を逃した。

【プロフィル】カズオ・イシグロ氏

 1954年11月8日、長崎市生まれ。

 60年に両親と渡英。ケント大、イースト・アングリア大大学院で学ぶ。

 81年に短編小説で作家デビュー。82年に戦後の長崎を舞台にした小説「遠い山なみの光」を発表し脚光を浴びる。89年の「日の名残り」で英ブッカー賞を受賞、作品は映画化された。

 他に、上海租界を舞台にした「わたしたちが孤児だったころ」(00年)など。「わたしを離さないで」(05年)も映画になったほか、日本ではテレビドラマも制作された。(共同)

イシグロ氏に世界から称賛の声 中国ハルキストは落胆 「村上に不満でもあるのか」

イシグロ氏、もう一つの故郷が原動力 「いつか帰国するかもと思い生きてきた」

イシグロ氏、来日時にルーツ再確認 村上春樹さんとは互いにファン公言

新たな「レンズ」通し「記憶」と向きあう 「忘れられた巨人」著者 カズオ・イシグロさん

【書評】『忘れられた巨人』カズオ・イシグロ著、土屋政雄訳