イシグロ氏の「わたしを離さないで」は「究極の格差小説」と翻訳家の鴻巣友季子さん

ノーベル文学賞に決まった長崎市生まれの英国人小説家カズオ・イシグロ氏=2009年8月、イタリア・シチリア島(AP)
ノーベル文学賞に決まった長崎市生まれの英国人小説家カズオ・イシグロ氏=2009年8月、イタリア・シチリア島(AP)【拡大】

■翻訳家の鴻巣友季子さんの話 

 「日本にルーツがあるカズオ・イシグロさんは、『遠い山なみの光』など初期作品は日本を舞台に繊細なタッチで書いている。『日の名残り』でブッカー賞を受賞し、世界的な地位を固めた。

 でも何と言っても有名なのは『わたしを離さないで』で、これは究極の格差小説だと思う。社会の中で抑圧された弱い立場の者たちを描いた作品で、政治的メッセージが強い。2005年の出版だが、日本でも昨年ドラマになったばかり。今読んでも不安感が迫ってくる。正直驚いたが、適切な授賞といえるだろう」

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