認知症の人と信頼築くコミュニケーション術「ユマニチュード」 家族の介護ストレスが改善 (1/3ページ)

ユマニチュードについて実演するインストラクターの石川咲希さん(左)=東京都内
ユマニチュードについて実演するインストラクターの石川咲希さん(左)=東京都内【拡大】

 認知症の人の尊厳を大切にするフランス生まれのコミュニケーション技術が、介護者のストレス軽減にも効果があるとして、改めて注目されている。介護する家族だけでなく、施設職員の職場の人間関係改善に役立つといった声も。対人関係の「技術」として身に付けられるだけに、応用範囲は広そうだ。

                   

 介護のプロ向けに開発

 「ユマニチュード」と呼ばれるこの手法は、2012年ごろから日本でも導入され始めた。「視線を合わせ続ける」「穏やかに話し掛ける」「腕や足をつかまない」などを組み合わせ、認知症の人と信頼関係を築くのが特徴。寝たきりを防ぐため、立つ機会を増やす支援をする介護のプロ向けに開発されたが、介護者の負担軽減にもなるといった指摘があった。

 そこで、東京医療センターの本田美和子医師らが、平成28年度に福岡市で認知症高齢者を自宅で介護する148人を対象に調査。2時間の研修後も習った内容を実践できるよう「部屋に入る時はノックして知らせる」といった具体的な助言を書いたはがきを約3カ月、毎週送った。

 その上で研修前と後の数値化した介護負担感の変化を調べると、ストレスが改善。介護される側の暴言や徘徊(はいかい)も減った。