【Luxeな日本~地元発】ふくろうづくしの神社で運気も上昇 有働文子

大フクロウの中心に不苦労御柱があり、願いを込めながら叩くと、ご利益があるという
大フクロウの中心に不苦労御柱があり、願いを込めながら叩くと、ご利益があるという【拡大】

  • 大鳥居の真ん中には、茨城県と栃木県の県境表示がある
  • ふくろうの顔をデザインした「ふくろうそば」は境内のふくろう茶屋で味わえる
  • 有働文子

 西洋で知恵・賢者の象徴として愛されるふくろうを祀った神社が、茨城県と栃木県の県境、鷲子山山頂にある。鎮座1210年を迎えた鷲子山上神社(とりのこさんしょうじんじゃ)だ。

 大鳥居と本殿の真ん中を両県の境界が通り、大鳥居前には、向かって右が茨城、左が栃木という「県境表示」がある。

 さて、本題のふくろうだ。御祭神は鳥の神様、天日鷲命(あめのひわしのみこと)。近年は「不苦労」の文字をあて、ふくろうを大神様の使い、幸福を呼ぶ鳥として祀っている。長倉樹宮司によると、ふくろうをモチーフにしたのは、ハリー・ポッターや北海道のシマフクロウ人気がきっかけとか。

 「ふくろう神社」の名に違わず、境内は地上7メートルの大フクロウはじめ、水かけふくろう、ふくろうの石段、九星ふくろう、十干十二支ふくろうとまさにふくろう尽くしだ。まだある。置物約3千点が飾られたふくろうの部屋、約100体のふくろうが迎える福ふくろうロード、喫茶ではふくろうにちなんだ食事。とても書ききれない。

 来訪者は年間8万人以上。権禰宜(ごんねぎ)で長倉宮司の妻、澄子さんの話では、最近タイの僧侶が訪れたそうで、外国からの参拝者が増えることを期待しているという。樹齢千年の千年杉、四季の花々なども魅力の「不苦労神社」。そろそろ紅葉の季節だ。

 【luxe(リュクス)】 フランス語で元の意味は「贅沢」。最近は優雅で上品でありながら、洗練された贅沢なもの・ことなどの意味で使われる。

<プロフィル>

 うどう・ふみこ 元茨城放送レポーター。茨城県内の人・モノ・行事を2年間で、約800カ所取材。現在はフリーアナウンサーとして県内外で幅広く活動中。

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