山本周五郎の名作を語り、奏でる「ひとりがたりコンサート」 新宿で20、21日開催 (1/2ページ)

「ひとりがたりコンサート」を行う女優の梶三和子
「ひとりがたりコンサート」を行う女優の梶三和子【拡大】

  • 「ひとりがたりコンサート」を行う女優の梶三和子
  • 「ひとりがたりコンサート」を行う女優の梶三和子。右は作曲家でピアノを演奏する加藤昌則

 山本周五郎の時代小説を女優の梶三和子が語り、作曲家の加藤昌則が即興を交えた演奏で彩る「ひとりがたりコンサート」が20、21の両日、絵本塾ホール(東京都新宿区)で開催される。江戸の下町に住む研ぎ職人の孫娘に2人の若い大工が思いを寄せ、運命の歯車が動き出す物語が、人情の機微をすくい取るしなやかな声と、しっとりとしたピアノの響きでつづられる。

 「ひとりがたりコンサート」は時代物を中心に女優活動を展開してきた梶が、周五郎の名作をより抜き、1台のピアノとともに語っていく舞台。平成14年から開催し、16回目の今回は「樅ノ木は残った」「五辨の椿」「赤ひげ診療譚」などに並ぶ名作「柳橋物語」を取り上げ、その前半を上演する。梶は「隅田川に近い下町の風景も、そこに生きる庶民の暮らしも、いきいきと描写しながら物語を書きつづっていく周五郎の風格ある筆致は、この作品で特に深いものを感じます」と思いを寄せる。

 研ぎ職人の孫、おせんは幼なじみの大工、庄吉から思い告げられ、上方での修業を終えるまで待っていることを約束する。大工仲間で同じ年回りの幸太も、おせんに秘めた思いを抱き、病身となった研ぎ職人の暮らしに何くれとなく世話をするが、つれなくされるばかり。大火が江戸の町をのみ込むと、おせんを極限まで追い詰める悲劇が次々と襲いかかっていく…。