再生医療臨床研究のデータベース運用

 再生医療の安全対策や新たな治療法の開発に役立てるため、厚生労働省と日本再生医療学会は17日、再生医療の臨床研究に参加した患者の情報などを登録するデータベースの運用を始めたと発表した。

 手始めとして、他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)からつくった目の細胞を患者に移植した理化学研究所の臨床研究を近く登録する。

 データベースには、性別や年齢といった患者の基本情報のほか、移植した細胞や、元になった幹細胞の情報を保存。

 臨床研究で副作用などの問題が起きた場合には、移植した細胞の情報を追跡調査するなどして安全対策に役立てる。また製薬企業などが新しい治療法を開発する際に、登録情報を利用できるようにする。

 臨床研究を終え再生医療製品として国の承認を得た治療法でも、治療を受けた患者の情報や副作用の発生状況などを登録するデータベースを、来年3月ごろをめどに稼働する。