【大学ナビ】IT時代にこそ文系学部 (1/4ページ)

國學院大學の赤井益久学長
國學院大學の赤井益久学長【拡大】

  • 「3大学連携協力協定」の調印式に出席した明大の土屋恵一郎学長、法大の田中優子総長、関大の芝井敬司学長(左から、関厚夫撮影)

 「文系学部廃止論」または「文学部不要論」。2年前、文部科学大臣名で出された通知に端を発した議論は、文科省が火消しに走ったものの、なおくすぶり続けている。いま求められている文系の学問とは? そもそも文学部とは? これら深遠な問いについて考えたい。無謀は承知の上、である。(編集委員 関厚夫)

                   

 ■「豊かな知」もつ人材輩出

 「われわれ日本人というものは何なのか、どういう存在なのかを文学的、歴史的、宗教的に明らかにしてゆく-。確かに現代の学術は日進月歩であり、学問分野も多岐にわたっていますが、そんな本学の精神は建学以来、変わらないと考えております」

 國學院大學の赤井益久学長はそう話す。母体である皇典講究所の開設以来135年の歴史を持つ國學院大。人文・社会科学系の学部のみで構成され、「文学部をはじめ法学部や経済学部など5学部すべてが『日本学』であるとともに、外国の文物も合わせて学ばなくてはならないという伝統があります」(赤井学長)という。

 「教員養成系と人文社会科学系の学部・大学院は、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保などを踏まえた組織見直し計画を策定し、廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めること」。平成27年6月、国立大学を対象に出された文科省通知の一節(一部編集)だ。マスコミや学界は「文系軽視」「文学部不要論」と批判。文科省は「『廃止』は教員養成系の『新課程』が対象」などと釈明に追われた。