【Luxeな日本~地元発】山で海開き!? 霧の海に魅了されて 五十嵐裕美

「霧の海開きの日」の現れた霧の海。雨の日の出現はめったにない
「霧の海開きの日」の現れた霧の海。雨の日の出現はめったにない【拡大】

  • 晴天の夜明けには色鮮やかな風景が広がる(榎了二氏提供)
  • 三次市が実施した「霧の海フォトコンテスト」で最優秀賞を受賞した谷川良治さんの「茜さす」(谷川良治氏提供)
  • 「霧の海開き」でふるまわれたシシ鍋をほおばる
  • 「霧の海開き」でのじゃんけん大会は温泉や鵜飼乗船券などのチケットがもらえるとあって白熱
  • 五十嵐裕美

 四方を山に囲まれ、3つの河川が市内を流れる広島県三次市は秋から早春にかけて深い霧が発生しやすい。周囲の山に登ると、眼下に霧が広がる。これを地元では「霧の海」と呼ぶ。

 今月15日、市街地の西側に位置する標高468メートルの高谷山展望台で「霧の海開き」が行われた。「山での海開き?」と聞き、足を運んだところ、当日はあいにくの小雨。霧が出やすいのは晴れた日というので、あきらめていたのだが、海開きに合わせたかのように、空が白んでくると霧が立ち込めてきた。白いベールがゆらゆらと形を変えながら広がり、山々の頂を残して覆っていく。刻々と変化する姿に目がくぎ付けになる。

 約80人が参加した午前6時からの「海開き」では、安全祈願の神事でおごそかな気分になり、ふるまいのシシ鍋やコーヒーに舌鼓を打つ。地元の人も「初めて見た」という雨の日の霧の海まで経験でき、「運がいいのう」と声をかけられた。

 この日はかなわなかったが、晴天の日には霧が青、紫、ピンク、オレンジなどに染まる。海開きを主催した市民グループ「霧中クラブ」の冨士原昌宏さんは「霧の海のさまざまな表情を見てほしい」と話す。三次を幻想の世界に変える季節が今年もやって来た。

 【luxe(リュクス)】 フランス語で元の意味は「贅沢」。最近は優雅で上品でありながら、洗練された贅沢なもの・ことなどの意味で使われる。

<プロフィル>

 いがらし・ひろみ フリーアナウンサー。元NHK名古屋・鳥取。音楽とお話を織り交ぜた舞台の演出、脚本も手掛ける。

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