【書評】『満洲の土建王 榊谷仙次郎』岡田和裕・著


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 ■荒野開拓に懸けた男の一代記

 日本の満州経営は日露戦争から先の大戦の終戦まで、わずか約40年間にすぎない。

 多くが未開の荒野だった地に、鉄道を敷き、道路を作り、橋を架け、鉱工業を興し、電力を供給するためのダムを築き、学校や病院の公共施設を建てたのは日本人である。

 本書は、建設労働者から現場監督、そして榊谷(さかきだに)組を立ち上げ、満洲土木建築業協会理事長にまで登り詰めた榊谷仙次郎の一代記。31年間、欠かさず書き留めていた日記をもとに、満州建設に懸けた生涯がよみがえる。それは敗戦でうたかたと消えてしまった日本人の夢とロマンの跡だった。(3888円、潮書房光人社)

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