現役世代、増える低所得層 厚労白書、高齢者重視社会保障の転換促す

 加藤勝信厚生労働相は24日の閣議に、2017年版厚生労働白書を報告した。高齢者世帯は公的年金制度などが整い所得格差が縮小する一方、現役世代は単身やひとり親世帯が増え、低所得の割合が膨らんでいると指摘。高齢者に偏らない全世代型の社会保障への転換が必要だとした。

 白書は「社会保障と経済成長」をテーマに、所得や賃金の長期的な動向や社会保障が果たしてきた役割を分析した。

 14年までの20年間の推移を見ると、世帯主が40代の場合は、世帯当たりの総所得が300万円に満たない低所得層の割合が増加。所得分布全体も低い方へとシフトした。

 これに対し、高齢者世帯では所得100万円未満は減少し、200万円以上500万円未満が増加。世代内での格差や所得分布のばらつきは縮小した。

 日本では公的年金や介護保険、公的医療保険などの各制度で、現役世代に比べて高齢者を手厚く支える仕組みになっていると強調。今後は世代や世帯の状況に応じ、きめ細かな政策を考えていくべきだとした。