「孤独のグルメ」の漫画家、谷口ジローさんの未発表遺稿発見 小学館、12月に刊行

 人気漫画「孤独のグルメ」などで知られ、2月に69歳で死去した漫画家、谷口ジローさんが闘病中に描いた未発表の遺稿が見つかった。小学館が27日明らかにした。12月8日に2冊の単行本として刊行される。

 同社によると、1冊は「光年の森」のタイトルで、「自然との調和、風景が持つ感情」をモチーフとする未完のオールカラー長編。もう1冊は「いざなうもの」のタイトルで、薄墨と鉛筆、白インクという異例の技法で描かれた短編集となっており、絶筆の作品を含むという。

 鳥取市出身の谷口さんは、関川夏央さん原作の「『坊っちゃん』の時代」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。作画を手掛けた「孤独のグルメ」(久住昌之さん原作)はテレビドラマにもなった。海外で評価が高く、フランスの芸術文化勲章シュバリエを受章した。