子どもや孫がパッとしない… 超富裕層なら“こう教育する” (2/3ページ)

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 ダイエー創業者の中内功氏やソニーを創業した盛田昭夫氏は、大変な働き者で、しかも律儀でした。いまの日本があるのは、彼らが徹底的に技術を磨いていい製品を作ったからこそ。でも、彼らはほとんど贅沢などしていません。

 徹底した合理主義者で、無駄なお金や自分の目的以外に時間を使うことを嫌います。だから、「投資」はしても「消費」はしない。高級外車や高級ブランド品を好みますが、それは資産性があるからであり、ビジネスの現場で、商談相手や交渉相手に対して有利になれるからです。要するに、お金をどう使えば、目的とするリターンが得られるかを常に考えている。「価値がある」と考えれば、高いほうから買う。バーゲンで買い物などしません。不動産も値崩れしない一番高いものから買っていく。ちなみに、税金対策でヨットを買い、週末に有明のヨットハーバーで乗り回し、シャンパンを飲んで喜んでいるのは、資産が10億より下のクラス。超富裕層ではありません。

 ネットの情報は信用しない

 豪邸を構えるのも、超富裕層同士のつきあいのためです。ビクトリアズ・シークレットのCEO、レス・ウェクスナー氏が、コロラドのアスペンに建てたチロルスタイルのコテージは、車が18台収容できるガレージと、同数のゲストルームがある大豪邸だそうです。社交場ですから、呼んでも人が来ない場所には建てません。日本人にもオアフ島の最高級住宅地に豪邸を構える富豪が3人いましたが、メディアに明かさない。メディアに出て見せたがるのは、富裕層でも下のクラスです。

 ITのリテラシーが高いことも富裕層の共通項です。ただし、ネットに溢れる情報は、信用していないので見ない。本当に有用な情報は、富裕層の間だけでしかやり取りされないからです。

 好奇心が旺盛な人も多く、リムジンも呼べるのに敢えて自動車配車アプリ「Uber」を使ったり、5つ星ホテルに泊まらず、民泊サービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」を利用したりする。人間に関心がある点も富裕層に共通しています。とはいえ、少々変わった人も多い。ある人は「入り口を背にすると入ってくる人が見えないからイヤだ」と言い、店では常に一番奥の席にしか座りません。オラクル会長のラリー・エリソン氏は、戦闘機好きで、本物の戦闘機を集めて空中戦をやることで知られています。

子や孫が“不肖”だったらどうする?