野村証券社員が徹底するマナー 長身の上司が見せたパーティーでのふるまいは… (1/3ページ)

野村HDグループCEO 永井浩二氏
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 背の高い上司が見せたパーティーでの気配り

 会食では入り口から遠い上座に目上の人に座ってもらい、自分は入り口に近い下座に座るのがマナーです。では、お手洗いの場合はどうか?

 わが社の社員なら、おそらく手前を人に譲るでしょう。会食と逆ですが、入り口から近いところは忙しい人のためのもの。急いでいないなら、自分は奥を使ったほうが相手に失礼がなく、かつ合理的です。

 昔話ですが、そのことを教えてくれたのは、私が事業法人一部にきたころ常任顧問を務めていた鈴木政志(元会長)でした。鈴木は会長になっても「昔のクセが直らない」と言って奥を使っていました。じつは私も同じで、いまだに手前を使うのは気が引ける。鈴木を見倣っているうちに、習慣としてすっかり身についたようです。

 鈴木からは、ほかにもいろいろなことを叩きこまれました。ある会食のときです。お客様が4~5人、こちらも社長や会長含めて4~5人で、料亭で会食しました。芸者さんが入って場が盛り上がり、私も端っこで楽しく飲んでいました。すると、会食の後、こっぴどく叱られました。

 「俺は自分がお酒を飲んでいても、お客様の盃にどれくらいお酒が入っているのか、つねにチェックしている。本来、それは担当者であるキミの仕事だ。接待で自分が楽しんでどうする!」

 まったくその通りです。お客様はもっと飲みたいのか、そうでないのか。時間を気にしているのか、していないのか。しているなら、料理が出てくるスピードは適切なのか。そこまで気を配って舞台を回すのが担当者の役割です。それからは、全体に目を配るようになりました。

 ゴルフの作法についても上司や先輩から教わりました。先日、お客様とゴルフをしたとき、微妙な距離のパットを残した担当者に「もう、OKだ」と言いました。すると担当者は恐縮して「まだ打ちます」と返してきた。これはとんでもない勘違い。担当者のスコアのためではなく、早く旗を持たせるためにOKを出したのに、それに気づいていなかった(笑)。お客様にいかに楽しんでいただくかが大事なのです。

背の高い上司は立食パーティーで…