業績悪化、社員の離反…トラブルも成長の糧に 経営者が会社を失っても「ラッキー」と思えたワケ (1/5ページ)

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  • 午堂登紀雄著『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)

 トラブルにあうと、「なぜ自分だけが……」「自分だって努力しているのに」といったネガティブな思考にとらわれがちです。しかし、米国公認会計士の午堂登紀雄氏は、経営者としての自身の経験から「内省によって自分の身に起こったことを意味づけすれば、トラブルも成長の糧にできる」と指摘します。会社と資産を失っても、午堂氏が「ラッキー」と思えた理由とは--。

 ※以下は午堂登紀雄『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)の「『みんなでブレスト』をやめる」(152ページ)を再編集したものです。

 経験を意味づけすることの重要性

 内省で習慣化したい作業のひとつは、自分に起こったことの意味や理由を解釈して論理的に理解し、自分なりに納得することです。

 逆に、結果や状況に意味を見出せなければ、「なんで自分だけ」「自分だって努力しているのに」といった不満や絶望感に襲われることになります。あるいは同じ失敗を繰り返してしまうことにもなりかねません。

 たとえば忙しく働いていて、体調を壊して入院したとき、「これは休息しろということなんだろうな」と意味づけすることで、仕事に後れをとってしまう焦りや、会社に迷惑をかけるという罪悪感を和らげようとするのはよく聞く話だと思います。

 仮に、リストラに遭ったり、大好きな人との別れに直面したりしても、「自分はこの会社に合わなかっただけで、ほかの場所で価値を出せということだ」「ほかにもっと良い人とめぐり逢うための別れなんだ」などと意味づけすることによって、苦しみも和らぎ、未来に対して前向きな気分がよみがえるでしょう。

 ただし、人には思考のクセがあり、ついネガティブな発想に傾く人も少なくありません。そういう場合、もっと自分の声が出てくるまで向き合うのです。そうして前向きな意味づけができる思考体系を獲得していけば、これから直面するかもしれない、はた目には不幸に見える状況に遭遇しても、心が折れず乗り越えることができます。そしてその自信は、未来に対する不安を軽減させ、むしろどのような環境からも幸せを抽出することができ、未来はハッピーだと感じさせる原動力となります。

経験を意味づける主体は「自分」です