森高千里さんの曲「渡良瀬橋」の八雲神社、焼失から再建へ 12月9、10日に落成式 栃木・足利

伊勢神宮の社殿を移築し、再建工事が進む八雲神社=29日、栃木県足利市緑町
伊勢神宮の社殿を移築し、再建工事が進む八雲神社=29日、栃木県足利市緑町【拡大】

  • 森高千里さん

 歌手・森高千里さんのヒット曲「渡良瀬橋」に登場し、平成24年に焼失した栃木県足利市緑町の八雲神社の再建工事がまもなく完成の見通しとなり、12月9、10日に落成式が開かれる。貴重な伊勢神宮の社殿を移築したこともあり、1カ月後の初詣も多くの参拝客でにぎわいそうだ。(川岸等)

 同神社の社殿は24年末、火災で全焼、市指定文化財の神鏡など貴重な宝物類も焼失した。森高さんが公式サイトで「思い出の神社がまさか火災になって」などとつづると、全国のファンから見舞金が相次いだ。

 翌年2月、再建委員会が結成され、再建準備を進める中、25年の伊勢神宮の式年遷宮で取り壊される社殿「月読荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)」が譲渡、移築される朗報が舞い込んだ。宮司の桜木宏紀さん(77)と伊勢神宮幹部が知り合いだった縁があり、伊勢神宮の社殿一社が譲渡されるのは極めて異例だ。

 譲渡された用材は木曽ヒノキの優良材。専門の銘木業者らが伊勢神宮を訪れ、傷が付かないよう1本ずつ布でくるんで、トラック2台で運んだ。昨年春、地鎮祭を開き、再建工事を進めてきた。

 再建のために寄付をしたのは、神社や地元関係者、全国の森高ファンを含めて約1千人にも上る。このため落成式は2日間開催することになった。桜木さんは「全国の多くの人の協力に加え、貴重な伊勢神宮の社殿で再建の運びとなり、感慨深い」と話している。