初心者もレストラン級の料理 米国で人気に火が付いたミールキット 「ミニ冷蔵庫」も登場 (1/4ページ)

 外食ばかりではお金がかかるし、栄養バランスも心配、でも料理は苦手…。そうした人々のあいだで人気を集めているのが「ミールキット(料理キット)」だ。米国ではもともと、減量したい人や、糖尿病などの疾患のために食事療法が必要な人々向けに始まった同キットだが、最近ではオーガニック食材をメインにしたもの、地産地消を謳うもの、また子どもを対象にしたものなど、さまざまなタイプが登場している。

▽米国では成人の4人に1人が利用

 ミールキットには大きく分けて2種類ある。1つはスーパーで売られているもの。もう1つは専門の業者と契約を結び、決まったメニューとその材料をレシピとともに宅配してもらうものだ。野菜がカット済みであるなど半調理状態の場合もあれば、ある程度の下準備を自分で行う必要があるものもある。

 米調査会社ニールセンによれば、2016年度(2016年4月~17年3月)における米国のスーパーマーケットでのミールキット売り上げは8060万ドルで、対前年度比で6.7%増となった。米国の成人の4人に1人が同年度にミールキットをスーパーまたはデリバリーで利用しており、しかも一度利用した人の70%が、継続利用しているという。

 また米調査会社パッケージドファクトによれば、米国のミールキット宅配サービス市場はここ数年で急成長しており、16年時点で同サービスを提供する企業は100社を超え、金額ベースで15億ドル規模に達している。今後5年間でさらに数十億ドル規模まで成長する見通しだ。

顧客ニーズに合わせて差別化も