無礼な質問もうまく切り返す小泉進次郎氏 一流のリーダーに共通する“失言対策” (1/5ページ)

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  • 矢野香『たった一言で人を動かす最高の話し方』(KADOKAWA)

 たった一言で、一気に信頼を失ってしまう。著名人がそんなケースに見舞われることが相次いでいます。痛恨の失敗はどうすれば防げたのでしょうか。スピーチ指導の専門家である矢野香氏は「即答しない」「沈黙する時間を恐れない」「感情的になりそうなときに止める」という3つのコツをあげます--。

 ※本稿は、矢野香『たった一言で人を動かす最高の話し方』(KADOKAWA)を再編集したものです。

 なぜ小池都知事はあの一言を言ってしまったのか

 近年、残念ながら失言で信頼を失ってしまう政治家が増えてきました。記者会見や国会などで無防備にポロッと出た発言で一気に信頼を失う例が少なくありません。

 「東北でよかった」といった発言で辞任に追い込まれた大臣もいれば、「しっかりお役所の原稿を読む」と発言して批判された大臣の例もあります。

 記憶に新しいのが、小池百合子都知事。衆院選の直前に希望の党を立ち上げ、2カ月後に党の代表を辞任しました。

 いろいろな理由があるものの、騒動の発端となった一つは、やはり記者会見の場でのこの一言。「排除いたします」。

 記者会見の動画を観ると、小池都知事は元キャスターということもあり、記者の質問に対して素晴らしい対応をなさっています。

 「失言」はもう取り消せない

 前民進党代表の前原誠司氏が「公認申請すれば排除されない」と発言したことに関連し、記者が「前原代表をだましたんでしょうか」などときつい質問を投げかけました。小池都知事は、その質問にすぐには答えず、まずは間をとり笑顔で受け答えをしています。

 それから、「排除されないということはございませんで、排除いたします」と答えたのです。しかし、すぐにご自分でも表現がきついと気づいたのでしょう。「絞らせていただく」と言い直しています。

 この一連の対応を見る限り、本来は機転の利いた見事な対応でした。

 しかし、今の時代のメディアは一言を切り取って載せてしまう時代。「排除いたします」の一言だけが独り歩きしてしまいました。たった一言でも不用意な発言をしたら、もはや取り消せない怖い時代なのです。

失言を防ぐ「無言の時間」