平成29年の長野県の梅毒感染30人 33年ぶりの多さ 女性患者増

 全国で流行している性感染症の梅毒をめぐり、平成29年の長野県内の感染患者届け出数が総計で30人に達したことが、県保健・疾病対策課の集計で分かった。感染症法に基づく「感染症情報」調査が始まった平成11年4月以降、最多となる。

 同法施行前の伝染病予防法による調査との比較でも昭和59年と並び、33年ぶりの届け出数だった。

 同課によると、患者届け出数はこれまで、10件前後で推移していたが、平成27年に15件、28年に20件を記録し、3年連続して過去最多を更新した。女性は20代、男性は40~50代に多く、特に女性患者の増加が目立つという。

 同課は、感染拡大の理由として、性病に対する知識の欠如などを挙げ、「早期に発見すれば治療と感染拡大の防止につながる。

 不特定多数との性行為など、気になる人は早めに受診してほしい」としている。各地域の保健所では、匿名の検査を無料で行っている。

 梅毒は、病原菌の「梅毒トレポネーマ」が感染源。妊娠中や出生時の母子感染などもある。

 性器や唇などに赤い発疹が生じ、放置すると脳や心臓に重い合併症を起こすこともある。妊婦では早産や死産などの危険がある。

 戦後間もない時期には全国で、年間20万人を超える患者が発生。その後、ペニシリンによる治療が普及し、発生数は激減していた。