副業解禁 労使にメリット 新たな能力向上や人手不足を解消 (1/2ページ)

本業の傍ら、アドバイザーを務めるNPO法人で講演する青野誠さん
本業の傍ら、アドバイザーを務めるNPO法人で講演する青野誠さん【拡大】

 政府は働き方改革の一環として、これまで原則禁止されていた会社員の副業・兼業を積極的に推進する方針に転換した。能力の向上や副収入を目的に希望する人が増え、人材確保などのプラス面を考慮して容認する企業が相次いでいることが理由だ。ただ、仕事の掛け持ちに伴う長時間労働の懸念は根強く、専門家から「既存の制度では対応が不十分だ」と指摘する声も上がっている。

 モデル規則を改定

 「新たな知識や発想を身に付ければ、会社の技術革新にも生かすことができる」。2012年に副業を解禁したソフトウエア開発企業「サイボウズ」(東京都中央区)。人事部マネジャーの青野誠さん(33)は企業と社員の双方にメリットがあると胸を張る。

 飲食店経営、週末限定の農業、カメラマン-。約2割の社員が会社とは「別の顔」を持っている。青野さん自身もその一人だ。16年秋から子育て支援事業に取り組むNPO法人フローレンスで、採用や人事のアドバイザーを務めている。

 平日は会社の休憩時間などにネットを使って業務をこなし、月に1回はNPOのオフィスにも出勤する。「同じ人事でも目配りが求められる部分は違う。得意分野をさらに伸ばすことができる」とやりがいを語る。

 サイボウズに今春入社予定の内定者には、大学在学中からイベント運営などを手掛ける起業家もいる。青野さんは「副業を容認したことで、意欲的で有能な人材を集めやすくなった」と話す。

長時間労働の懸念も