デキる人は「考えてみます」とは言わない 素早く決断できる人の考え方 (2/4ページ)

 例えば、ある商品の東京、大阪、名古屋、福岡の売上データについて、「売上の伸び悩みをどう解決するか?」をテーマに考えなくてはいけない場合を例にしてみましょう。

 ここではタテ軸を「事象、課題、アクション」、ヨコ軸を「東京、大阪、名古屋、福岡」の2軸を使って整理してみます。

 2軸で表したときに、明らかに売上が伸びている大阪、名古屋については「考える必要がない」と判断し、課題とアクションをグレーにぬりつぶしました。

 その結果、残りの東京と福岡の課題とアクションに「思考を集中する」という結論が導き出されます。

 4都市をじっくり考えるよりも、2都市だけに絞って考えるほうが、単純に思考時間は半分になります。また、思考時間をそのままにするなら、2都市について、じっくり時間をかけて深掘りすることができるということです。

 ここにあげたのは、かなり単純化した例ですが、現実にある複雑な問題を考えるときも、基本は、これと同じです。

 2軸で表した図の中で、いま考えるべきではない枠をグレーでぬりつぶしていけば、枠の中に重要度の濃淡がつき、考える必要のない部分が「見える化」されていくのです。

 「ぬり絵」方式のスケジュールだから、新規の予定も即断即決

 ちなみに私は、自分の1週間のスケジュールもぬり絵で考えています。

 手帳の見開きが1週間の「全体像」です。

 この中で、まず定例ミーティングですでに埋まっている時間帯をグレーでぬりつぶします。ここには当然予定を入れられないので、「ないもの」と考えます。

 反対に重要なミーティングを違う色でぬりつぶすと、それが際立ちます。結果、その直前にはできるだけ他の仕事を入れないよう、注意することができます。

「何を考えればいいのか?」と悩む時間がなくなる