「精神腫瘍科」の設置増加 がん患者と遺族の心癒やす (1/3ページ)

埼玉医科大の大西秀樹教授(左)と石田真弓講師
埼玉医科大の大西秀樹教授(左)と石田真弓講師【拡大】

 日本人の死亡原因のトップを占める「がん」。がんで大切な家族を亡くした場合、そのショックから立ち直ることができない遺族が少なくない。そんな遺族をサポートする態勢が医療機関で整いつつある。全国に先駆けて埼玉医科大国際医療センター精神腫瘍科に「遺族外来」を立ち上げた大西秀樹教授に聞いた。

 ◆カウンセリングで

 各地のがん治療の拠点病院で、「精神腫瘍科」という、あまり耳慣れない診療科を設置する例が増えている。「がん」と診断されると、多くの場合、落ち込んだり、不安で眠れなくなったりする。進行がんで余命は長くないと宣告されれば、鬱状態になるのも当然といえるだろう。そんなとき、がん患者本人やその家族の心のケアにあたるのが精神腫瘍科だ。

 さらにがん患者の家族は、患者を看取った後も、そのショックからなかなか立ち直れず、さまざまな心の問題を抱え続ける人が少なくない。そうした遺族のために、大西教授は臨床心理士の石田真弓講師とともに同医科大に「遺族外来」を立ち上げ、継続的にケアにあたっている。