働き方改革関連法案施行日 中小への適用1年先送り

参院本会議で答弁する安倍首相=25日午前
参院本会議で答弁する安倍首相=25日午前【拡大】

 政府は25日までに今国会の最重要課題と位置付ける働き方改革関連法案の施行日を修正し、中小企業への適用を当初予定から1年先送りする方針を固めた。大企業についても一部の施行を遅らせる。昨年秋の衆院選の影響で国会審議入りが遅れたことに加え、中小企業を中心に人手不足が深刻化しており、労使双方の対応が難しいと判断した。

 関連法案は残業の上限規制や、非正規労働者の処遇改善に向けた「同一労働同一賃金」導入が柱。昨年9月に厚生労働省の労働政策審議会(労政審)が了承した当初案は、原則2019年4月施行、派遣事業者を除く中小企業での同一労働同一賃金は20年4月施行としていた。

 修正案では、中小企業については残業規制を20年4月、同一労働同一賃金を21年4月にそれぞれ1年ずつ遅らせる。大企業も残業規制は19年4月のままだが、同一労働同一賃金は20年4月に延期する。

 人手不足に悩む中小企業では「残業規制が施行されると労働力の確保がさらに難しくなる」との懸念が根強い。このため自民党の中小企業政策調査会は来週にも会合を開き、施行時期に配慮を求める決議をまとめる予定だ。

 厚労省は決議を受けて施行日を修正し、2月後半に法案を国会提出する見通し。

 当初の施行日は労使代表に有識者を交えた労政審での議論を経て決まったが、今回の修正は企業側に配慮し、政府が独自に決めた。

 一方、高収入の一部専門職を労働時間規制の対象から外す「高度プロフェッショナル制度」の創設は、野党側が「残業代ゼロ法案だ」と強く批判しているが、当初のままの19年4月施行とする。