高収入に酔っている人は脇が甘い 豊かな老後が期待できる人の習慣 (3/3ページ)

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 いや、わが家はかなり節約している……という人は落とし穴にはまっていないか。家計に詳しいファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏は、「食べたいものを食べないなど、家族が幸せを感じない節約はしてはいけない」という。長続きしないし、ひずみが生じるからだ。我慢しすぎて、特定のことに青天井でお金を使ってしまう「行きすぎたメリハリ家計」が増えている。

 「たとえばジャニーズのコンサートに年間60万円使う主婦、フィギュアに月5万円使う夫。メリハリはあってもいいのですが、これでは別のものを節約しても意味がありません」(畠中氏)

 趣味性の高いものは上限を決めて管理することが大切だ。

 「余ったお金だけでがっちり貯められた人など見たことがない。まず先に貯蓄する額を決めておかなければ、老後が貧しくなるのは明らか」という菅井氏の言葉を肝に銘じたい。現在は赤字でも家計簿をつけることで解決策は見出せるはずだ。

 菅井敏之(すがい・としゆき)

 元メガバンク支店長。コンサルタント。1960年生まれ。83年学習院大学卒業、三井銀行(現・三井住友銀行)入行。東京・横浜で支店長。48歳で退職、起業。アパート経営のほか都内で喫茶店を営む。資産形成や住宅・保険の選び方などで講演・セミナー多数。著著に『金の卵を産むニワトリを持ちなさい』『お金が貯まるのは、どっち!?』ほか。

 畠中雅子(はたなか・まさこ)

 ファイナンシャルプランナー。2000年、駒澤大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。大学時代よりフリーライター、1992年ファイナンシャルプランナー。各メディアに連載多数。セミナー、講演、個人相談など。著書に『サヨナラ お金の不安』『ひきこもりのライフプラン--「親亡き後」をどうするか』(共著)ほか。

 長崎寛人(ながさき・ひろと)

 ファイナンシャルプランナー。1963年、長野県生まれ。NPO法人日本FP(ファイナンシャルプランナー)協会会員、CFP認定。国内銀行、外資系損害保険会社を経て保険代理店を経営。その後、介護スタッフとして障がい者施設や高齢者介護施設などに勤務、介護に特化したFPに。著書に『脱・老後破産マニュアル』。

 (フリーライター 高橋 晴美 撮影=加藤ゆき、石橋素幸、永井 浩)(PRESIDENT Online)