環境省、ヒアリ生息の有無を2月から再調査 中国から定期貨物がある11港が対象

殺人アリとも呼ばれる「ヒアリ」(環境省提供)
殺人アリとも呼ばれる「ヒアリ」(環境省提供)【拡大】

 環境省は29日、昨年国内で初めて見つかった南米原産の強毒アリ「ヒアリ」について、定着している中国や台湾から定期的に貨物が到着する全国の主要11港湾で、生息の有無を2月から調べると発表した。目視確認や粘着トラップを設置して調べる。

 環境省は昨年8~11月、11港湾を含む全国の計68港湾で同様の調査を実施し、横浜、清水、名古屋、広島、北九州の計5港湾での新たなヒアリ発見につながった。11港湾は、68港湾の中でも貨物取扱量が多いことなどを考慮して選んだ。

 国内全体でのこれまでの発見例は、港湾関係者からの通報なども含め、12都府県の計26件。強い繁殖力を持つ女王アリが見つかったり、幼虫が見つかったりしたケースもあった。環境省は「国内には定着していない」との認識で、水際での防除に力を入れている。