【書評】『強硬外交を反省する中国』宮本雄二・著 協調路線へ戻る大国の行方は


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 「中国が2008年のリーマン・ショック後に自己主張を強め、対外強硬姿勢に転換した」-。

 駐中国大使として06~10年、対中交渉の第一線で活躍した著者の主張には説得力があった。

 本書では「中国が目指す大国外交とは何か」「なぜ海洋進出を図るのか」などの素朴な疑問に対しわかりやすく解説しながら、中国の強硬外交は失敗で、「自国の国益も損なわれた」と結論付ける。

 そして今、中国外交は協調路線に戻りつつあり、「再生が始まった」という著者が、独自情報を基にこの間の動きを追い、新しい時代のあるべき日中関係をさぐる。(950円、PHP新書)