なぜ毎日歯磨きをしても虫歯になるのか 正しい予防で治療費800万円も得 (1/4ページ)

 加齢が引き起こす体の不調。放置していれば、取り返しのつかない事態を招くこともある。「プレジデント」(2018年1月1日号)より、9つの部位別に、名医による万全の予防策を紹介しよう。今回のテーマは「歯」--。

 なぜ毎日歯磨きしても虫歯になるのか

 毎日、歯磨きしているにもかかわらず、虫歯歯周病で歯を失う人は後を絶たない。なぜだろうか。

 「歯の健康を考えたとき、歯磨きは最重要事項ではありません。日頃の食生活や生活習慣、歯医者などでのケアを定期的に行っているかどうかのほうが、ずっと大切です」

 こう語るのは、『歯科治療費800万円節約術』などの著書がある、歯科医の吉岡秀樹氏だ。吉岡氏によれば、歯は30代半ばあたりから老化が顕著になるという。

 「その前から歯は徐々にもろくなっていきますが、症状として表れてくるのが30代半ば以降ということです。厚生労働省の調査では、30代後半から40代前半になると28~32本ある天然歯のうち、平均12本程度が何かしらの治療を受けているそうです。ただ歯を磨いているだけでは、虫歯は予防できないのです」

※画像はイメージです(Getty Images)

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 いくらお金をかけても、天然歯以上にはならない

 治療を受けた歯は、もちろん一時的には生活に支障をきたさなくなるだろうが、治療前と全く同じ状態に戻るわけではない。吉岡氏に言わせればそれは“歯のリフォーム”にすぎず、いくらお金をかけて治療したとしても、天然歯以上の歯にはならないという。

そもそも、虫歯や歯周病の原因は何なのか