改正労働者派遣法で9月に向け「派遣切り」急増? 現場でなにが起きているのか (4/5ページ)

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 「同一労働同一賃金が制度化されると、派遣先は自社の社員との均等・均衡を図るために賃金情報を派遣元に開示しなくてはならないとし、派遣元に対して待遇改善の原資を確保するための派遣料金を上げることができる配慮義務も課されています。しかし、派遣先から『うちには派遣社員と同一の職種はない』と拒否されるかもしれません」(前出の役員)

 2018年末に「年越し派遣村」が復活する

 無期雇用のコストに加えて均等・均衡処遇という二重のコスト負担は当然、経営を圧迫する。この役員はこう指摘する。

 「今でも派遣社員の社会保険料やキャリアアップのコストアップで利益が出なくて苦しむ企業が多いのです。さらに法改正に伴うコスト負担に耐えられずに廃業・倒産する企業が増えるのは間違いありません」

 派遣会社の事業所数は約8万。すでに2015年の派遣法改正で派遣事業の届出制が廃止され、許可制に一本化され、届出制の事業者の廃業が相次いでいる。そこを「2018年ショック」がおそえば、一気に業界の淘汰が進み、最終的に生き残るのは業界大手企業だけではないかという見立てもある。

 生き残りを図ろうとする中小の派遣会社では、無期雇用化を避けるために派遣の上限期間の前となる2~3年で雇い止めを行う企業が出てきているという。

契約1年目に「選別する」会社も