77歳の龍谷大院生、総代として修了式に…生死の淵さまよい僧侶に 「命ある限り学び続ける」 (2/3ページ)

緩和ケア病棟のボランティア仲間と談笑する永江武雄さん。77歳で、龍谷大大学院の修士課程を修了する=京都府城陽市
緩和ケア病棟のボランティア仲間と談笑する永江武雄さん。77歳で、龍谷大大学院の修士課程を修了する=京都府城陽市【拡大】

 本願寺派が運営する緩和ケア病棟「あそかビハーラ病院」(京都府城陽市)で、心のケアに当たる常駐僧侶やボランティアを務めてきた。花をいけ、コーヒーをいれて病室を回り、終末期のがん患者や家族と話をする。「迷惑に感じているのではないか」。それでも患者たちは、人として避けられない4つの苦しみである「生老病死(しょうろうびょうし)」と人生の楽しみを、命をかけて教えてくれた。だからこそケアについて基礎から学び直そうと考えたという。

 大学院の講義とは別に、東日本大震災の被災地などで150時間の実習を受けた。その際に、支えになった言葉がある。「Not doing,but being」。何かをすることではなく、側にいることが大切という意味だ。「感謝と尊敬の念をもって患者さんに寄り添う」と覚悟を決めた。

苦難の提出

 修士論文の表題は「緩和ケアにおける仏教者・僧侶の役割に関する研究」。仏教からの学びと、緩和ケア病棟での自身の活動の集大成として、医療と仏教の協働の可能性を考察する労作となった。

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