消費堅調も賃金は半年ぶり大幅減、野菜高騰など響く

東京駅丸の内北口での通勤風景=東京都千代田区(鈴木健児撮影)
東京駅丸の内北口での通勤風景=東京都千代田区(鈴木健児撮影)【拡大】

 総務省が9日発表した1月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は、物価変動を除いた実質が2カ月ぶりのプラスだった。気温が低く電気やガスへの支出が増えた。一方、厚生労働省が発表した1月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)は、物価影響を加味した実質賃金が2カ月連続で減少した。野菜などの値上がりが影響したためで、物価上昇に賃金が追いつかない状況が続いた。

 1月の消費支出は28万9703円となり、実質で前年同月比1・9%増(変動調整値)となった。総務省は今回から調査方法を変更したため公表は調整値。項目別では、「光熱・水道」が6・6%増、「保健医療」が12・5%増えた。「食料」は生鮮野菜の価格高騰による買い控えでマイナスの影響を受けたが、外食や調理食品が好調で1・0%上昇した。

 総務省は今回、個人消費の実態を把握するための新たな指標「消費動向指数」も発表した。単身世帯など消費全体の動向を把握する1世帯当たりの平均消費支出を示す1月の世帯消費動向指数(平成27年=100)は実質で前年同月比0・8%減の96・1だった。

 一方、厚労省が発表した1月の実質賃金は前年同月比0・9%減り、半年ぶりの減少幅となった。野菜値上がりで物価が上がったことが影響した。今春闘は終盤戦に突入したが、安倍晋三政権が目指す3%の賃上げにどこまで近づけるかが持続成長のカギを握る。