コンニャク生産量日本一を誇る群馬県が、女性向けの新たなレシピの考案や商品の開発など、さらに消費を促す取り組みを進めている。低カロリーで食物繊維が豊富な食品として注目度が高まり、海外への販路拡大にも意欲を見せる。
「ペペロンチーノ」「キムチ炒め」「カツ」…。群馬の農畜産物のブランド化を考える女性グループ「ひめラボ」は、県内のこんにゃくメーカーと協力して9品のレシピを考案した。肉や麺の代わりに板こんにゃくや、しらたきを使用。デザートに「杏仁こんにゃく」もある。
ひめラボは県が26年度に設立し、JA職員や銀行員らが活動。レシピは、健康志向の働く女性向けで味や食感を工夫した。2月からホームページで公開している。
昨年10月には別のメーカーと連携し、粒状のこんにゃくを使ったスープを土産用に商品化。ひめラボの部会長で野菜ソムリエ上級プロの竹下裕理さんは「こんにゃくは味にくせがなく、さまざまな料理に生かせる。男女を問わず、食生活に取り入れてほしい」と話す。
県によると、27年の群馬県のコンニャクイモ生産量は5万6500トンで、全国の約9割を占める。近年は、こんにゃく商品が欧州や東南アジアに輸出されているという。
県は海外の食品見本市で紹介するなど、これまでも販路拡大を支援してきた。ぐんまブランド推進課は「新しい食べ方を紹介することで消費を増やしたい」と、さらにPRに力を入れる考えだ。