模型は横180センチ、縦90センチで、100分の1のスケール。幅2メートルの自動販売機は、模型では幅2センチになってしまうため、手で触れても自動販売機だと分かるように、あえてペットボトルの形にした。エスカレーターには、凹凸のある矢印を付け、上りと下りの判断を容易にした。
2層構造でホームも細部まで再現。弱視の人にも見えやすくするため、青色や黄色を多用する配慮も施した。
駅の出入り口やみどりの窓口などの位置は、信州大の協力を得て、触れると音声ガイドが聞ける41個のスイッチも設けた。音声ガイドができる模型として、特許の出願も行ったという。
8日には、長野盲学校で模型の贈呈式が行われ、児童・生徒らが実際に触れて体験した。同校によると、これまでは駅に何度も足を運んで歩きながら道順を覚えるしかなかったが、今後は教材として駅の構造を学ぶことができ、安全の向上にもつながるとしている。
同校の三井芽衣さん(16)は「点字ブロックを通り過ぎると今いる場所が分からなくなることもある。細かいところが再現されているのでとても助かります」と話していた。