トヨタ、ベア1300円超妥結へ きょう集中回答日 前日まで異例交渉

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 トヨタ自動車は13日、2018年春闘で賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)について、前年実績の月額1300円を上回る水準で妥結する方針を固めた。ベア実施は5年連続。労組側が6.6カ月分を要求している年間一時金(賞与)は満額回答する。安倍晋三首相が経済界に要請した賃上げ水準3%を年収ベースで上回る見通し。車両の電動化や自動運転など「大転換期」への対応を労使で議論した結果、14日の集中回答日の前日までもつれ込む異例の展開となった。

 労組側はベア月額3000円を要求しており、労使はさらに具体額を詰める。一時金は前年より0.3カ月分増える見通し。ベアと一時金の増加が年収を押し上げ、日本の製造業を代表する企業として安倍政権の期待に応える格好だ。

 ここ数年の春闘では、トヨタのベア水準の見通しが伝わり、他の自動車や電機など大手製造業各社の交渉に影響を与えてきた。しかし今年は日立製作所など電機各社が一足先にベア月額1500円で事実上、決着。トヨタグループのデンソーやアイシン精機も12日夜に1500円で決まる方向となった。

 大転換期の中で競争力の維持・強化策についての議論に労使が多くの時間を割き、賃上げ水準をめぐる交渉に入るのが例年より遅くなったようだ。ベアについては、終盤に入っても「水準感が見えない」(労組幹部)状況が続いていた。

 経営側は研究開発や設備投資などに資金を投じる必要性が増すことや収益環境の先行き不透明感から高水準のベアに難色を示していた。労組側は「大転換期だからこそ、人への投資が重要だ」と訴え、前年を上回るベアを獲得する方向となった。