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科学的に証明された“運を引き寄せる法則” 運のいい人・悪い人はどこが違うのか (2/6ページ)

 運は、生まれつきのものだろうか? そんなことはない。運の大部分は選択によってもたらされることを踏まえたうえで、ワイズマンは「ラック・スクール」という別の実験を試みた。運が悪い人を、運がいい人のように行動するように指導したら、幸運な人と同じ成果を得られるだろうかというものだ。

 結果は上々だった。ラック・スクールの卒業生の80%が、運が良くなったと実感した。しかも彼らは運が良くなっただけでなく、幸福感も強くなったという。

 「チャレンジしなかった」という後悔は大きい

 機会を最大限に生かす行動をしなければ、運のいい人にも悪いことが起こるのだろうか? 実はそうだ。「人は、やらなかったことを最も後悔する」ということわざは真実である。

 コーネル大学の心理学教授、ティモシー・ギロヴィッチによれば、人びとは、失敗したことより行動を起こさなかったことを二倍後悔するという。なぜだろう? 私たちは失敗を正当化するが、何も試みなかったことについては、正当化できないからだ。さらに、歳を重ねていくにつれ、人は良いことだけ覚えていて、悪いことは忘れてしまう傾向にある。そんなわけで、単純に多くのことを経験すればするほど、年老いたときに幸福感が増し、孫に聞かせる武勇伝も増えるというわけだ。

 運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まず、悪い出来事の良い面を見て、そこから学ぶ。そう、彼らは楽観的な説明スタイルを持っている。このことは多くの研究によって裏づけられている。

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