仕事・キャリア

働き過ぎは結局時間のムダになる 外資コンサルが作った“完全休養日” (2/6ページ)

 社員も顧客もハッピーに

 被験者になった社員がこの試みを気に入ったのは、想像するに難くない。旧来の休みを取っている社員に比べ、完全休養日を取った社員は「自分の職務に満足している」と答える傾向が23%高く、また、「毎朝会社に行くのが楽しみ」と答える傾向が24%高かった。さまざまな評価基準において、彼らは自分の仕事、人生について以前より満足しており、また、今後も会社にとどまりたいと考える傾向が高かった。

 それはそうだろう。休みは気分がいいものだ。だが、結果はそれだけではなかった。完全休養日を取った社員は、「クライアントに以前より良いサービスを提供している」と答える傾向が11%高かった。しかも、このことはクライアントの評価によっても裏づけられた。完全休養を取った社員に対するクライアントの評価は、最低でも通常の社員と同等で、最高の場合には、通常の社員の評価をはるかに上回っていた。

 ボストン・コンサルティング・グループはこの実験結果を無駄にしなかった。4年後には、同社の900チーム以上(30カ国にまたがる)が完全休養日を採用。従業員の勤務時間数は減ったが、なんと、会社の業績は伸びたのだ。要するに、平均的従業員にはおのずと限界があり、仕事量があまりに増えると、仕事の質に支障が出る。同時に、生活の質(QOL)も低下することになる。

 2014年のギャラップ調査によると、アメリカ人就業者の39%は週に50時間以上働き、18%は60時間以上働いている。こうした残業がもたらす利益は何か? スタンフォード大学の調査によれば、無に等しい。55時間を超過すると生産性は急激に低下するので、「週に70時間働く者は、余分な15時間で何も生産しないことになる」という。生みだされているのはストレスだけだ。

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