“快食・快眠・快便”でなければ注意を うつ病、発見のカベは「誤解と先入観」だ (7/8ページ)

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 (3)自分の興味(いつもやっていること)を知っておく

 患者さんに「趣味は?」と尋ねると「ゴルフや読書といった立派な趣味はもっていません」と答える方が少なくありません。このため私は「ゴルフとか立派な趣味じゃなくてもいいから、暇さえあれば(気が付くと)やっていることは何ですか?」と尋ねるようにしました。そうなると「貧乏ゆすり、鼻くそほじり、晩酌、部屋のかたづけ……」といった答えが返ってくるようになりました。なんでもいいのです。これが一つもないという健康人はいません。

 こうした行動も趣味とみなすと、うつ病は、最初にこうした趣味をやることがおっくうになり、つらくなるようです。私は、晩酌と野球観戦が趣味なので、帰宅してもビールを飲まずナイター放送も見ないで床に向かう行動が続けば、すぐ知り合いの精神科医に相談しようと思いますし、家族にもそう伝えています。

 うつの診断テストの功罪

 最近、ウェブサイトなどでうつ病のチェックリスト(※1)をみたり、専門家向けの診断マニュアルを携えたりして、「先生、私はうつ病ではないでしょうか?」と来院される方がいます。私の経験から言うと「まず問題ない」となるのですが、これはどのように考えればいいのでしょうか。

 注意点は、チェックリストはその時の気分に左右される、ということです。チェックリストにすがる時は、何か心配や不安がある時です。またチェックすること自体から生じる緊張などから、点数は悪くなりがちのように思えます。チェックリストの結果、「×点以上はうつである(の疑い)」と断定された人が、翌日に再度チェックをやってみると正常圏内に戻ることもままあります。どう考えればいいのでしょうか。1日でうつ病は治ったと考えるのでしょうか。

チェックリストを持参するような人は健康“かも”