できない男ほど“男尊女卑” なぜアノ人は「俺、寝てない」と自慢するのか (2/4ページ)

 その状況は大人になるまで変化しません。高校時代はクラブ活動で全国大会をめざし、勉強ができれば有名大学に入り、一流企業への就職や年収が高い職業に就くといったように、競争に勝って「達成」することが期待されます。

 忙しくて残業つづきなのは、競争に勝って「達成」している証拠だと本人は受け止めています。重要な仕事がたくさん与えられている、それだけ自分の価値は高い、そう感じているから自慢するのです。

 男性が自慢したくなるもう1つは「逸脱」です。これは、自分は普通とはちょっと違うんだぞ、という意味です。中学、高校の頃はそれが不良ぶったケンカ自慢に表れますし、年を取ると睡眠不足や「肝臓の数値がヤバくなってきた」と病気自慢になります。不健康を自慢するなど、どう考えてもおかしなことですし、人間は夜はきちんと寝るべきです。ところが男性にとっては、その普通からの「逸脱」こそが自慢の対象となるのです。

 上司に平気でごますりする男の「胸の内」

 男社会では、上司に本音でぶつかって盾突くことは許されません。いつでも建前で話し、ごますりも平気なのは、男性にとって、とにかく会社に勤めつづけることが最優先だからです。それには日本企業の長い歴史も関係しています。

 日本の男性の労働力率は常に世界最高水準で、よほどの理由がない限り、男性は仕事に就くのが当たり前。学校卒業以降は、働かなければ白い目で見られることになります。

 ほとんどすべての男性が企業に雇われて働くわけですが、日本企業の昇進パターンは、選抜の時期が遅いのが特徴。欧米の企業では入社10年ほどで出世できるかどうかの結論が出るのに対して、日本企業では20年かかります。それまで一致団結し、滅私奉公のように働きます。もし出世の見込みなしと早々にわかれば転職できますが、40代ではちょっと手遅れ。出世競争に敗れ、年齢的に転職もできないのが“窓際族”と呼ばれるおじさんたちです。

働く動機が違うのです