働き方改革法案、閣議決定 残業時間に上限、処遇改善

 政府は6日、働き方改革関連法案を閣議決定した。長時間労働を是正する残業規制や、非正規労働者の処遇改善などを盛り込み、今国会の最重要政策と位置付けている。労働時間規制の対象とならない「高度プロフェッショナル制度」の創設に反対する野党側は対決姿勢を強めており、政府、与党が目指す6月20日の今国会会期末までの成立が実現するかは不透明だ。裁量労働制の適用業種拡大は削除された。

 菅義偉官房長官は記者会見で、高度プロフェッショナル制度について「対象は一部の専門職で、本人が同意する場合に限定している。全く問題ない」と表明。加藤勝信厚生労働相は閣議後「今国会で成立するように、最大限努力したい」と述べた。

 労働基準法や労働契約法、労働安全衛生法など8本の改正案で構成される。目玉となる時間外労働(残業)の上限は「原則月45時間かつ年360時間」と明記した。繁忙期などの特例でも月100時間未満、2~6カ月平均で80時間以内、年720時間までとし、違反した企業側に罰則を科す。

 非正規労働者については、正社員との不合理な格差をなくすため「同一労働同一賃金」という考え方を導入。労使交渉の指針を策定し、賃金や休暇の取得などの処遇改善を進める。

 与野党対決の焦点となるのが、高収入の一部専門職を労働時間規制や残業代支払いの対象から外す高度プロフェッショナル制度創設だ。野党は「長時間労働を助長し、対象業種も不明確だ」と厳しく批判する。希望の党と民進党は共同で、立憲民主党は独自に対案を国会提出する構え。

 法案では、時間外労働の上限規制は大企業が2019年4月、中小企業が20年4月から適用。同一労働同一賃金は大企業と派遣事業者が20年4月、派遣を除く中小企業は21年4月から適用する。