社長から「抜擢される人」の3条件 6人の経営トップの「まわり」から考える (2/5ページ)

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  • 上阪徹『社長の「まわり」の仕事術』(インプレス刊)

 自分がいっぱいいっぱいのときに、新しいことが投げ込まれたりすると、「どうしてなのか」と感じてしまったり、それが顔に出てしまったりしかねない。しかし、マインドを変えることで、そうはならなくなるという。

 「自分自身も含めて、いかに気持ち良く、上機嫌でいられるか。もちろん、気分が乗らないときもたくさんありますが、根底にはそんな姿勢があるべきだと思っています」

 すぐに「できない」とは言わない

 ストライプインターナショナルの石川康晴社長は社会活動、文化活動をとても大事にしている。それらを管轄している文化企画部の部長、岡田泰治さんも、やってはいけないのは、「できない」と即答してしまうこと、と語っていた。

 「どんなムチャぶりでも、やる前提で考える。考えた後に、問題がたくさん起こってくるので、もう都度都度、つぶしていけばいいんです。取りあえず大きなところから」

 こう動いたけれど、このやり方は無理だった、というのはありだという。

 「やる前に無理だ、と考えるのはNGですね。やろうとして動いて、結果ダメだったというのはある。でも、本当に100%ダメだった、というのは、ほとんどないですから。やり方を変えてできたとか、やるために形を変えたとか、それなら許容されますね」

 ただ、まずは100を狙いに行くべきだ、と岡田さん。最初から、できそうなところで妥協することは許されない、と。

 「石川も怒るかもしれないですね。声を上げたりはしませんが、声色でわかります」

 世界的な建築家、隈研吾氏の隈研吾建築都市設計事務所で社長を任されている横尾実さんも「まずは、できるんじゃないか」と考える。

 「本当に無理なら、隈自身が断っている。だから“そんなことは無理だ”とは考えないですね」

 だから“ムチャぶりだ”と感じることもない。

 「まぁ、自分なりに都合よく解釈して対応します。物事をあまり深刻に受け止めないことです(笑)。やっぱり楽しめないとダメだと思うので。特に建築は。ネガティブなこともポジティブに、都合よく解釈して。それが大事じゃないかと思います」

 振り返れば、若い頃から、そんなふうに考えてきた。だからこそ、隈氏の信頼を勝ち得てきたのだ。

「手間がかからない」という人