介護人材不足 担い手育たず待遇改善急務 政府、賃上げやロボット導入を後押し (2/2ページ)

豊橋技術科学大と新東工業などが開発したロボット。自走して赤外線センサーなどで人を検知する=愛知県庁
豊橋技術科学大と新東工業などが開発したロボット。自走して赤外線センサーなどで人を検知する=愛知県庁【拡大】

 一方、AI(人工知能)などの最新技術導入による職員の負担軽減も進める方向だ。18年度の介護報酬改定では、ベッド上の高齢者の動きをセンサーで感知して知らせる「見守りロボット」を設置する事業所に関し、報酬加算のための要件を緩和することにした。

 このほか、政府は2月の経済財政諮問会議での安倍晋三首相の指示も踏まえ、介護分野などへの外国人労働者受け入れ拡大の検討を始めた。入管難民法の改正も視野に新たな在留資格を創設する。

 ただ、若者の雇用機会を奪うといった懸念から自民党内で外国人労働者の受け入れには慎重論が根強い。入管難民法の改正に向けては、調整が難航する可能性もありそうだ。(山口暢彦)